猛打・桜島打線

猛打・桜島打線

今季も下克上シリーズが熱い。
1位をほぼ確定している土佐ブルズにとって、
もっとも厄介な相手が2位に食い込んできそうだ。
上位3位以内までにリーグ優勝のチャンスがある下克上シリーズ。
一般的なポストシーズンと形態は同じだが薩摩にとってこの制度のありがたさが身に染みる思いだ。
もともとこの下克上シリーズを導入したのは下位のチームにも優勝へのチャンスをとのことで始まった。
毎年ほぼ同じチームが優勝をしている現状でリーグ優勝が早々と決まった時点で消化試合となり、
選手は自分の年俸を上げるために散漫なバッティングやピッチングをする始末。
高い年棒を払っているのにファンに対しても申し訳が立たないなどの理由からポストシーズンを導入した。
もともとウエストリーグ主導で始まったこのポストシーズンは見事に集客と選手にカンフル剤となり
ポストシーズンでの活気と熱気は従来の野球の楽しむスタイルが定着している。
それに伴い各チームからポストシーズンへの猜疑も勿論上がっている。
144試合全ての試合の勝者が何故ポストシーズンを戦わなければいけないのか?
リーグ優勝の意味が全くないようでは導入の意味は全くないのではないか?
などと不満や欺瞞は枚挙に暇がない。
それでも下位に低迷するチームにはチャンスなので今は現行でのポストシーズンが適用されそうだ。

導入前に毎年のように優勝していた薩摩にとってこの制度は迷惑の何ものでもなかった。
導入した年に3位の土佐にまさかの逆転リーグ優勝をかっさわれ、
続く年は20年ぶりに紀伊への優勝を飾られた。
まさに下克上。
それ以来薩摩は不振を極め低迷を余儀なくされてしまう。
一昨年の最下位に沈んだ薩摩が新生薩摩として今季まずは3位以内を狙う戦いを続けている。
今季打撃コーチに就任したのは元薩摩の蜻蛉打法の赤堂氏だ。
現役時代はホームランか三振か。狙った球を打ち返す赤堂の蜻蛉打法は記憶に残っている。
「キエー!」「チェストー!」と奇声を上げながらの打撃にファンも魅了された。
赤堂氏の進めるのは打撃論だけじゃなく精神世界への誘いもある。
メンタルトレーニングでは得られない、精神分断の極限までいく哲学的考察なのだろう。
そこには監督も目を細めて選手達の練習を後押ししているはずだ。
今季3位から精神的にも飛躍した薩摩隼人達が優勝するのは地元ファンには願ってもない悲願でもある。

下克上シリーズ予想スタメン

薩摩ナインズ
1番ショート 柿本
2番レフト 西郷
3番サード 鳥島
4番ファースト クレイン
5番DH クランシー
6番ライト 板垣
7番センター 獅子丸
8番キャッチャー 丸岡
9番セカンド 元富士
ピッチャー 手駒

*戦国リーグは架空の日本の架空の野球リーグのお話しです。