じっと手を見る
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さぁ掃除をするぞという時に、
ふと手にはめた軍手を見つめるダビデです。
手のひらに、すべり止めのゴムのイボイボがついています。
このイボイボが気になってしかたないらしい。
あまりに長いこと深刻な顔をして見ているので
声をかけると
「これが、手相だったらどういう運命だろうか」
とのたまう。
そりゃ大変ですよ、運命線とか、生命線とか、
「線」じゃありませんから。
「点」ですし。
しかも規則正しく並んでますし。
言ってみれば、とぎれとぎれの人生とか、
点々として、連続しない運勢とか。
あ、
それは確かに私たちのことかもしれない。
(川越フーコー)