スーパー堤防を知る。



事業仕分けによって廃止となったそうなんですが、
今回の震災による津波で、その是非が再び語られつつあるスーパー堤防。

わたしは「スーパー堤防」と聞いて
堤防の高さをひたすら高くするものかと想像していましたが
違ってましたね。

↑上記の図にあるような、堤防の頂点の高さまで土を盛って
街全体を底上げしようということなんですね。

これは津波ではなく、河川の氾濫を想定しているものらしいですが、
あらためて「防災と設備」について考えさせられました。

だって、これ作るとしたら相当時間がかかりますよ。
聞くところによると400年。
そりゃそうでしょう、そこに住んでる人、建ってるものをいったん
どかして、土を盛るわけですから。

岩手県のとある小さな町では
地形上、効果のある堤防が作りにくく、
「津波に弱い町」と言われていたそうですが、
それだけに住民の避難に対する意識が高く訓練を繰り返し、
今回、町は壊滅的なダメージを受けながら行方不明者1名だったそうです。


一番危険なのは、大そうな防災設備をこしらえて
「これで大丈夫」と思い込むこと。


自然が、人間の力や想定を軽く超えてくることを
痛いほど思い知らされました。

ある程度の堤防・防潮堤は作りつつ、
高台やそこにいたる道路の整備、
避難訓練にお金を使ったほうがいいのではと思いましたが、
絶対の正解はないのでしょうね。

(川越フーコー)