ココスっす。


家路につく途中、寒さと、あまりの空腹に耐えかねて目についたココスに飛び込む。
あと10分も我慢すれば家に着くのだが、それすらも無理と判断、
命乞いのココス入店である。

メニューを選ぶ時間も耐えがたく、テキトーにめくったページから
テキトーに選んで即座に注文、すぐさま命の水を欲してドリンクバーへ。

凍えそうな体を癒すために温かいお茶が飲みたい。
しかし・・・。
やり方がわからない。
緑茶だの紅茶だのの葉っぱが容器に入って並び、
そばのスプーンですくって入れて、お湯を注いで作るのは分かるのだが、
葉っぱを入れる茶こし?が見つからない。
違う、ジョナサンと違う。仕組みが違う。

子供の頃、ひとりぽっちで迷子になると無性に泣きたくなった。
何十年ぶりかでそんな感覚に襲われた。
おぉ、こんなオヤジにもまだ少年の心が?

そんな時にふっと思い浮かんだのがダビデ氏だった。
ダビデ氏に電話すればなんとか知恵を貸してくれるかもしれない。
ココスでの所作をあますことなく教授してくれるかもしれない。

ケータイに手をかけたとき、
となりの若者がジャスミン茶を作成中ーーー!
直視してやり方を盗み、ことなきをえた。

ダビデ氏に電話せずにすんでよかった。
こんなことで借りを作るわけにはいかん。
それにしてもなんでダビデ氏なんだ。
他にいないのか他に。
せめて女子が浮かんでこないものか女子が。
そう思うと自己嫌悪に陥る。

それからは隣の席で盛り上がるカップルを羨望で凝視しながら
腹を満たしたのでした。

(↑写真はココスのテーブルの上に置いてあるもの)