うしろをボカせとやつは言う


写真部としての活動も始めた我々ですが、
ダビデ氏のこだわりは背景のボケ感であります。

カメラを被写体に向けながら、自分のイメージに近づけようと
奮闘する姿はプロのこだわりに匹敵するほどですが、
突如カメラを私に渡し
「私のうしろをボカせ」
と言われると面くらいます。

顔のアップにして背景をボカすと

「そうではない、私の全身を写せ」

と注文が。
しかし全身にすると後ろはボケない。
どうやっても↑上記のようになってしまう。

う〜む、このレンズでは・・・と
こぼそうもんなら

「おぬし、それは言い訳か」

と責められてしまう。
わたしもなぜか反論できず

「も、申し訳ございませぬ」

とヒザをついてしまう。

不思議なことに、ダビデ氏はカメラを構えると巨匠のオーラを放つ。
それっぽい帽子をかぶっているからなのか、
カメラをのぞく顔つきがやたら険しい感じだからなのか
よく分からないけど、ヤツにカメラを向けられ

「じゃあ、ちょっと脱いでみようか」

と言われると、なんのためらいもなく全裸になってしまいそうな
そんなオーラを放つ。


このままでは

「あの山をどかせ」

と言われても反論できない、きっと。