明日ありと思う心の仇桜


先週くらいに桜が開花したとの報を受け、
朋輩のフーコーに連絡して
「一緒に花見でも行かんぞな もし?」
とメールしてみたが返信は

「小忙しい極致により断念。次回次回」
との連絡がくる。

ワタクシもワタクシで
「明日ありと思う心の仇桜なりぞ」
と返信するもその後一向に連絡がこない。
それ以上追求するのも馬鹿らしく仕方ないので一人で花見に行くことに。

ここら辺りじゃ有名な公園に行ってきた。
平日にも関わらず、多くの人が花見を決行している模様で意外と驚いた。
その数日後には雨が降り、桜も散ってしまうのだから
行ってよかったと心から思うたが、一人で行く花見も寂しいと云えば
ちと寂しい。酒もなく、肴もない。
コーヒーとカロリーメイトを持参し、写真を撮って早々に退散した。

花見も終わり、行き着けのスーパー銭湯に行き
身体を養生して、帰宅した。
すっかり毒も抜け、自宅にて野球中継でも見ようと思うと
フーコーから入電あり

「夜桜でも見に行かんか?」
とのメールがくる。

ワタクシはワタクシでもう出るのも面倒だし、
「時期既に遅し。また次回次回」
と返信し野球中継に食い入る。

すると
「明日ありと思う心の仇桜なりぞ」
とのフーコーの返信が。

返す言葉も見つからないので放っておいた。

桜は明日もまだ美しく咲いているだろうと安心していると、
その夜中に強い風が吹いて散ってしまうかもしれない。
人生もそれと同じで明日にはどうなるかわからないから、頼みにしてはいけない、
という世の無常を説いた戒め