玉ねぎみじん切り


子供から大人になる時に
様々なカラダの変化があるように、
大人が年をとる時にも、
様々なカラダの変化がある。
その変化は、予想だにしないことだったりする。

私はときどき、玉ねぎをみじん切りにします。
キーマカレー風なものを食べたくなった時に、
ひたすら玉ねぎをみじん切りにし、ひき肉と炒めます。
さらにニンジンのみじん切りを加えたりして、
ひと工夫したかのような満足感を得て
ひとりほくそ笑みます。

ところがこの玉ねぎみじん切り、
本来、切っているときに涙が出るはずなのですが、
このごろちっとも涙が出ない。
若いころは玉ねぎを切りながら泣けて泣けて仕方なかったと
思うのですが、最近は涙が出てこない。
玉ねぎ2つとかみじん切りにしても涙がでない。

これも眼のなんらかが衰えての現象なのかと
自分では思っていますが、
もしかしたら、歳をとるごとに心がすさんで、
玉ねぎを刻んだくらいでは涙が出ない人間に
なってしまっているのかもしれません。