うらやましい仕事


東京・有楽町の、とあるハンバーガーショップへよく行くのですが、
そこには、20代の若い女性とオッサンが来てパソコンを開き
何やら仲睦まじくしている光景を見ます。
こういう二人を今まで何組か見ています。
オッサンは皆、ネクタイにスーツですし
女性も仕事ぽい恰好をしています。
恋人同士ではないことは分かります。仕事上の関係でしょう。
どうやら女性がオッサンに仕事のやり方等を教えてもらってるようです。
オッサンと若い女性、それはすべてに共通しています。
そしてオッサンが女性に仕事を教える、というのも同じ。
近くに会社があって、ここへ来てる感じがします。
あくまで予想ですが、いろいろなことから
おそらくたぶん、インターネット関連の会社ではないかと。
それにしてもなぜ会社でなく、わざわざハンバーガーショップなのか。

さらに全組に共通するのが、テーブルを挟んで対面して座らない。
片方に並んで座ります。まぁ同じパソコンを見るからでしょうけど。

女性「もう、私バカだからぁ、こんなこと聞いて、なんで~?って思われるかもー」
オッサンはポテトをほおばりながら
「そんなことないよ、なんでも言ってごらん」
とか言って女性の肩に手を回すように
イスの背もたれ部分に手をやります。

「こうやって、こうやって、こう」
「わー、これでいいんですね、ありがとうございますぅ~」

甘いやりとり。実に甘いやりとり。
他には女性が自分のアイデアを一生懸命オッサンに伝え
アドバイスをもらったりとか。
教えたい、私も女性に教えたい。
若い女性と会社ではなく、
カフェとかハンバーガーショップで仕事したい。
会社ではない、というところが少しプライベート感が漂って実にいい。
これが会社内ではダメだ。
いや会社内でもいいけど、魅力半減だ。
わざわざふたりで抜け出してカフェ、ていうのがいい。
うらやましい。実にうらやましい。
そうなりたい、私もそうなりたい。
できればそこに就職したい。
その、おそらくインターネット関連の会社に就職したい。

数日後、いつものファミレスにて目の前に座っているのは
いつもの根本氏(↑写真)。オッサンだ。
私がオッサンなのだから、あの会社の方式でいけば
相手は若い女性のはずだ。
だがオッサンだ。
なのでもちろん対面で座る。並んで座るなんてお断りだ。
しかし根本氏からしてみても、目の前にオッサン、という状況なわけだ。
オッサンと、オッサンだ。

むなしい。実にむなしい。