なぜメニューを開くのだ


こんなにも足繁く通うサイゼリヤ。
食べるのはいつも野菜ソースのハンバーグ。
必ず決まって野菜ソースのハンバーグ。

でも席につくとメニューを開き、
おもむろに眺めてから注文する。
どうせハンバーグなのだからメニューを開くことはなかろうに。
席につくやいなや、ソラで言える
「野菜ソースのハンバーグとライス、ドリンクバー」
と注文すればいいだろうに。
でもそれはしない。
あたかもどれにしようかと迷ってるがごとくメニューを開く。

いや、もしかしたら、というのがあるのだ。
今日はハンバーグじゃないよ、
パスタかもよ。という意外性だ。
私にも意外性はある。お決まりやマンネリは許さない、
そんな心意気は持ってるつもりだ。
常に革新的でありたい、そう思ってるつもりだ。
だから、いつもメニューを開く。
もしかしたらあり得るどんでん返しの余地を残すべく、
メニューを開く。
そして注文する。

「野菜ソースのハンバーグとライス、ドリンクバー」