ヌケと根本氏


根本氏はヌケにうるさい。
ヌケとは、画像における被写体の背景部分。
↑上の写真で言えば、野菜ソースのハンバーグがメインの被写体、
うしろのドリンクバー等が「ヌケ」だ。
分かりやすくするために、そのヌケにピントを合わせてみた。

我々のくだらない映像撮影の際、
「ヌケはこれでいいのか」
と、問いかけるのはいつも根本氏だ。
しかしそれは撮影においてとても大事なこと。
ヌケをおろそかにした画作りは、作品全体の質低下に直結する。
世界の小津のすごいとこは、このヌケを含めた画面隅々の精緻な作りこみによって
とてつもなく深い奥行き感を醸し出してるところだ。

そして根本氏はもちろん、
頭髪のヌケに関してもうるさい。
このヌケには逆らっても逆らいきれない部分もあるが、
だからと言っておろそかにすることは出来ない。
抵抗できるとこまでは抵抗したい。
ヌケは大事なキーワードなのだ。