すべてを理屈で説明しちゃ野暮ってもんよ


好きで見てるTV番組のひとつ「美の巨人たち」。
先日は、フェリックス・ヴァロットンの「ボール」を紹介していました。

この画も、この画家も、初めて知りましたが、
好きな画です。

季節はおそらく初夏。昼下がりの一瞬を切り取った画、
その良く晴れた日の一瞬が、なぜだかとても不安なのです。

番組では、この画のひとつひとつを
これはこういうことを表現している、
これは画家のこういうメッセージ、などなど
丁寧に説明してくれます。
もちろん画家本人はもういないので、
我々鑑賞者の「推測」に過ぎないのですが、
果たしてホントにそうだろうか?と多々思いました。

絵画に限らず、作品を作るってとても感覚的なものです。
宗教絵画ならともかく、
「これはこうだからこう描く」
と、理屈で考えて描いているでしょうか?
もしそうだとしたら、とてもつまらない画になると思います。

作者が内面に沸きおこるものを形にし、
それを鑑賞者が見て、何を感じるか、
っていうとこが面白いのですが、
これじゃあまりに抽象的すぎて番組になりませんね・・・。

(↑写真は、よく晴れた昼どきの一瞬、不安な風景)