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「早川光の最高に旨い寿司」に出てくるのは高級店ばかりで、
あまりに敷居が高いのでエアで済ませているのだが、
それは金額というのもさることながら、カウンター越しに職人さんを目の前にして食さねばならないという重圧がある。
さらに一貫一貫、注文するのが苦痛だ。他にも客がいる中、声をかけるタイミングが難しい。
他の人とかぶったら、大将があまりに忙しいタイミングだったら、
もしもこちらの声が聴こえなかったら。そんなことを考えただけで冷や汗が出る。
しかも何か会話をしなければならないならさらなる重荷だ。初対面の人と何を話せばいいのだ。
江戸時代の鮨はファストフードだった。つまり今のハンバーガーや牛丼と同じだったのだ。
誰だ、寿司をこんなに高額で近寄り難いものにしたのは。
そう考えると、回転寿司は正解だ。ファストフードの側面が多分にある。
回転寿司こそがホントの江戸前寿司、ということにしておく。