最高に旨いエア寿司 ~浅草 鮨 久いち~

ひさいち_づけ.jpg
出口威知郎(でぐちいちろう)氏…銀座久兵衛で17年修行。36歳の時に独立。「久」の字をもらえるのはそういないとか。浅草は生まれ育った地。
なにはともあれ、ぐっさんに似てる。

一、真子鰈 あいだに鰈の肝を挟んで上にもみじおろしとねぎをのせる。肝(塩あててお酒にくぐらせてボイルする)で旨味を引き出します。
二、障泥烏賊 3日ねかす。ねっとりした甘みが出てくる。
三、鮪のづけ(紀州産) 醤油とみりんを合わせたものに10分つける。即席系ヅケ。
四、大トロのはがし 1週間ねかせる。
五、小鰭(東京湾産)2日ねかし塩と酢で〆る。親方「小鰭は江戸前のほうが脂がのってる」早川氏「東京湾の海苔を食べて育つから美味しいと聞いたことがある」お親方「小鰭は煮ても焼いても美味しくない。寿司のために生まれてきた魚」
六、車海老 生きたまま40秒茹で、頭のミソを残し握る(冷やさずに、人肌よりやや高い温度で)
七、鮑(房総沖産)短時間茹で、煮汁(鰹だしと8年継ぎ足してきた煮汁)につける。塩をのせて。
握るというよりシャリの上に鮑が載ってる感じ。つまみづらい鮑。
ひさいち_鮑1.jpg
おかわりの一貫↓での早川氏
ひさいち_鮑2.jpg
八、鳥貝(岩手県広田湾)生のまま。新鮮なら生でもくさみはそんなにない。親方「その日買ってきたものならそんなにくさみも出ないすね」
九、馬糞海胆(北海道厚岸)軍艦で。海苔は炙り直す。親方「極力みょうばんの少ないものを選んでます」
ひさいち_うに.jpg
十、穴子 煮たあと炙って熱々のまま握る。上に柚子をふって。熱々です。

真子鰈…寿司ネタでカレイというとマコガレイのこと。夏を代表する白身ダネのひとつ。定着性が強く場所によって味が異なる。小型船の刺し網なので獲れた1キロ前後が最も高価。上下ヒレの付け根の筋肉が「縁側」


<本日のエア(?)>
大トロを一週間ねかせることについて驚いていた早川氏。色のいいものより色が少し悪くなったもののほうが旨い、と親方。私もどこぞの持ち帰り寿司にあった鮪を冷蔵庫で一週間ねかせてみることにしたが、その後すっかり忘れてしまい気づいた時には目も当てられないほどに変化してしまった。やはりエアのほうが安全だと悟った。

エア元→http://www.twellv.co.jp/event/sushi/gallery/05.html