最高に旨いエア寿司 ~浅草 鮨一新~


※氷で冷やす氷式冷蔵庫を使用。米は蒸しかまど使い炭で炊く。そしてシャリは藁びつに入れておく(=温度を人肌に保てる)

一、小鰭
二、鮃 1キロ未満の幼魚「ソゲ(夏の魚・鰈が終わると出回り始める)」を真昆布で〆る。
三、イクラ 生のイクラしか使いません。なので秋から年明けくらいまでしかありません。
四、煮蛸
五、旗魚のづけ
六、鮪のづけ 12時間じっくり漬ける
七、大トロ(砂ずり)
八、車海老 ゆであげを握る。食すころには人肌に。
九、煮蛤
十、穴子 握る直前に笹の葉にのせ炭火で焼く。

<今回のエア>同類発見!?
エア寿司は鮨そのものだけでなく、店の雰囲気や周りの客も含めたエア店内でいただく。
今日のエア客はカウンターでひとり寿司をつまむおそらく40歳前後の男性。
品のいいとっくりセーターにジャケット、黒縁のメガネに長めの髪。音楽関係、しかもかなり上の位の音楽関係者、と見た。腕には高級時計が袖口からチラリとのぞいている。
この店の常連ではないっぽい。もしかしたら私と同じく初めてかもしれない。
会話もせず、ひとり黙々と食している。時おり、大きくうなづく。美味しいということなのだろう。
静かなのだが、会社人間とは系統が違うその雰囲気から、妙な存在感がある。
系統が違うのは私も同じだが、私とはちょと違う。ピンと背筋を伸ばしたその姿からは、ふところ具合の余裕さが流れ出ている。
今まで魑魅魍魎ばかりを目にしてきたが、初めて共感できるキャラ登場。孤高で鮨を食らう同士、同じ志であろう。

(写真は↑窓に向って並ぶマクドナルドのカウンター席。エアの材料として、ここから寿司屋のカウンター席を想像する)