最高に旨いエア寿司 ~すし善 銀座店~



阿部智之 氏…初めは北海道のものを出してましたが、1、2年して常連がつくようになってくると「旬のものも食べたい」という声もあり、築地のものも出すようになりました。

一、鮃(青森県産)昆布の表面に酢を塗り、鮃をのせて藻塩をふり1日ねかす。
二、大トロ(北海道松前)1週間ねかせる。
三、白烏賊(=剣先烏賊・山口県萩)
四、車海老 ミソと芝海老のおぼろをまぜたものをはさむ。
五、赤貝(閖上産)
六、鯖 たっぷりと塩をふり、1日ねかす。
七、鮭児 1万本に1本の幻の鮭(産卵期を間違え川に戻ってきた未成熟の白鮭。卵に栄養を取られず、産卵の疲労もないので、身に脂をたくわえてる)
八、蝦夷馬糞海胆(北海道浜中)浜中にはいい昆布はあるが磯がないので、産卵前の海胆を取ってきて昆布のところに下げ、たっぷりと昆布を食べさせ養殖する。※みょうばん無し
九、穴子 煮ツメをたっぷりと
十、トロタク 大トロとたくあん、大葉と胡麻。海苔巻で。


<今日のエア>評論家
エア寿司は鮨そのものだけでなく、店の雰囲気や周りの客も含めたエア店内でいただく。
寿司屋は自称グルメの戦場だ。地雷のような寿司屋独特の慣習をくぐりぬけ、グルメを語らなければならぬ。この魚はなんだ、産地はなんだ、〆かたはどうだ。素人はだしがちょこっとかじった知識ではすぐに見透かされてしまう。
となりにいるのは身なりのいい60代男性だ。親方といろいろ話をしている。口調も丁寧で好印象。話はわさびに及ぶ。個体によって味が違うだの、鮫肌のすり器?はどうだ、保存が難しく乾燥しすぎると割れてしまう、とかずいぶんマニアック。
この男性の職業を当てるなら、グルメ関係の本を出す出版社勤務。もしかしたらフリーでグルメ評論家、かもしれない。
若い職人に対して最後まで低姿勢を貫いた男性。礼を言いながら店を出て行った。

(写真↑評論家ぽいベレー帽をかぶっているが、これはただの流山ダビデだ)