最高に旨いエア寿司 ~銀座 野じま~

野島郁 氏…東陽町や銀座で修業後、31歳の時西麻布に独立、その後2011年に銀座へ移転。

一、鮃
二、細魚 利尻昆布で一昼夜〆る。
三、鯖 2日ねかせ、酢で浅く〆る。
四、中トロ(北海道松前・鮪で最も高価なはらかみ一番の部分) 氷温で1週間ねかせる。
五、大トロ
六、小鰭(熊本県天草)〆た後、1日ねかす。
七、北紫海胆(北海道函館)軍艦で。
八、イクラ 粒の小さいまだ若いイクラを、アルコールを飛ばした酒を加えた煮切り醤油に半日漬ける。軍艦で。
九、鰤 14キロから200グラムしかとれない砂ずりの部分。一日ねかせる。
十、穴子(長崎県対馬)弱火で30分ほど煮て3、4時間おく。煮上がりが美味しいので炙らない。

※シャリに砂糖はいっさい使いません。



<本日のエア>女子ランチ
エア寿司は鮨そのものだけでなく、店の雰囲気や周りの客も含めたエア店内でいただく。
ひと昔前なら牛丼屋は私を含めた男どもばかりで女性を見たことはなかった。だが最近では女性のひとり客も見かける。
寿司屋もカウンターで食すので牛丼屋と同じに錯覚しがちな私だが、寿司屋は女性客が多い。
今回は私をのぞき全員女性客という事態。ランチの時間におば様二人組が2、働き盛りOLひとり客が1、そしておそらく20代女性ふたり組が1。
みなカウンターで一貫づつ出される握りを箸で上品につまむ。
なるほど同じカウンター飲食なら牛丼屋ではなくバーと考えたらどうだろう。
「あちらのかたからです」と見知らぬ女性にカクテルをごちそうするところから始まる何か。
「あちらの女性に赤貝一貫を」なんてどうだろう。女性の前に置かれる赤貝の握り。「あちらのかたからです」「まぁステキ」なんてことが起こるだろうか。しょせんエアなのだからやってみていいのかもしれない。

(私が思う女子ランチは写真↑のようなワンプレート的なものだが、それももう古い発想なのだろうか)