最高に旨いエア寿司 ~浅草 弁天山美家古寿司~

内田正(うちだただし)氏…五代目親方。四代目・父の内田栄一氏より一子相伝で受け継ぐ。四代目も五代目も他の寿司店で修行をしていないので純粋に受け継がれてる。六代目は山下大輔 氏。
創業慶応2年(1866年)。江戸前寿司の始祖のひとつとされる華屋与兵衛の流れをくむ「千住みやこ寿司」で修行をした初代 伊藤金七さんが創業。

(撮影は3月)
一、鮃(千葉県勝山) 2日昆布で〆る。築地から氷の中につめて運びそのまま一晩ねかすので、買うところから考えると4~5日ねかせてる。
二、細魚 生酢にさっとくぐらせる。巻いて、内田氏「一カ所だけ細魚が包丁入れてくださいよって場所があるので、そこへ包丁をいれます」早川氏「ど真ん中ってわけでもないんですね」
開くとこうなる↓
弁天山_細魚.jpg
三、北寄貝(北海道苫小牧※おおぶりで肉厚の身が特徴)湯びきして軽く塩をあて、甘酢にくぐらす。
四、マカジキ(茨城県波崎)2日昆布〆(江戸前でカジキの昆布〆は珍しい。五代目が考案した)カジキは2日ほど熟成させ飴色になるころが美味しい。
五、小鰭 新鮮なうちに塩して1時間酢で〆たあと、4日ねかす。150年前から受け継がれた仕事。
六、車海老(才巻海老)甘酢に一日漬けこむ。おぼろをはさんで握る。
七、穴子の沢煮 酒、砂糖、醤油で作ったシンプルなつゆで2~3分さっと茹でる。握る直前に炙る。穴子の煮汁と烏賊の煮汁で作ったツメ(継ぎ足しで作ってきたもの。内田氏「100年前のうちの味がどこかに入ってる」)で。内田氏「2種類以上の違う食材のものをつめるから、ツメという」
八、鯣烏賊 穴子と同じツメで。
九、キハダマグロのヅケ 熱湯で湯びきし氷水で粗熱をとり、柵のまま漬け込む。内田氏「勝手に名前をつけてんですが、これを柵どり型のヅケ、他でやってるのは切り付け型(寿司の形にしてから漬ける)」キハダマグロは本マグロに比べるとコクは劣るが、ヅケにすることによって旨みが引き出される。
十、玉子焼 おぼろを挟んで握る。