若者と老人

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時代の流行をけん引するのはいつも若者だ。
だから若者の好みに共感できなければ時代に乗り遅れるということだ。
わたしなぞは流行りのものがさっぱり分からずいろいろな話題についていけてない。
これは若者に共感できていないということだろうか。いや、共感はできる。こう見えてわたしも何十年か前は若者だったのだ。
例えば音楽。わたしのようなおじさん世代と今の若者たちが青春と呼ばれる年頃に心酔する音楽はあまり変わっていない。テンポの速いバンドロックや、心にしみる歌詞など、形は違えど基本的には同じだ。
今の若者が夢中になって聴く音楽は、わたしたちおじさんもかつて同じようにハマっていたのだ。わたしたちはすでにそこを通過し、音楽の好みは次へと進んでいる。
だから、今の流行りを理解もできるし共感もできるが、それはすでにやり終えたものなのだ。
それは特に映画にも言える。今流行りの映画のようなもので、おじさんたちもかつて涙し、感動したのだ。
やり終えたものにあえてまた飛びつこうとは思わない。ゆえに流行りのものに鈍感になる。鈍感ゆえにさっぱりわからない。分からなくても気にしない。以後、この繰り返し。