サイゼリヤ探訪 ~たのもぅ!~

探訪を始めてどのくらいになるだろうか、サイゼリヤに通い、サイゼリヤを語り、元はダビデ氏との憩いの場から始まったものが、今や愛しい我が家マイスイートホームスイート、のような存在だ。

先日、いつものようにネット上でサイゼリヤ巡りをしていたら「千葉道場店」なる店舗を見つけた。スイートホームなどという甘えを一蹴するかのような千葉道場たる店舗。なるほど、これまでを振り返れば、サイゼリヤでそれなりに修行を積んできたわたしだ。道場なるところがあるならば、一度、門を叩かねばならないだろう。
どこの流派にも属さず、我流で稽古してきたなにかしらを披露するいい機会だ。道場破りよろしく、さっそく訪ねることにした。
「たのもぅ!!」
勢いよく入店したのはいいが、入口に「トマトクリームリゾットは本日品切れ」との張り紙があったのを一瞥しただけでスルーしてしまった。
笑顔で迎えてくれる店員。昼時をとっくに過ぎているにも関わらず店内は道場生たちでなかなかのにぎわいだ。隙を狙われぬよう精神を集中して席までたどりつく。
さて注文。しかしメニューを持つ手が震えているのに気付く。勝手も分からない道場での初稽古。やはり緊張は免れぬ。
いつものように、普段通りの所作で構わないはずなのに、極度の緊張のせいでそれもままならない。
珍しく時間をかけてメニューを眺め、ついに店員さんを呼ぶ。しかし私が発したのは
「エビと野菜のトマトクリームリゾットで」
すると店員さん
「申し訳ございません、トマトクリームの品が切れておりまして・・」

しまった!
張り紙に書かれていたものを注文してしまった。道場破りどころかドデカい一本を喰らってしまった。
動揺は天をつくほどに高まる。いつも通り、いつも通りハンバーグを頼めばいいのではないか?あの、野菜ソースのハンバーグを。そこから自分のペースを掴み直せばいいのではないか。
「じゃ、じゃあ、カルボナーラで・・」

ぬおー。
もはやパニック状態のわたしは今まで一度でも頼んだ記憶がないカルボナーラを注文したのでした(↑写真)

修行のやり直しだ。