最高に旨いエア寿司~鮓かね庄~(浅草)

渡辺彰(わたなべあきら)
北海道熊石町(現・二海郡)出身。18歳で上京し鮨處寛八で7年半修行ののち北海道へ帰る。しかし寛八の女将さんの葬儀に参列した際、大将に「帰ってこないか」と声をかけられ再び上京。計16年の修行を経て2017年独立(寛八は2018年9月30日閉店)
「かね庄」は漁師である実家の屋号。浅草生まれ浅草育ちの“浅草から出たくない”という妻にちなみ浅草に店をかまえる。

一、小鰭(熊本県天草)酢〆して5日おく。
二、アオリイカ 
三、鰹(千葉県)ワラで、強火で一気にあぶる。生姜をのせて。
四、鳥貝(千葉県富津)火を通さず生のまま握る。
五、春子(茨城県日立)たて塩で〆、酢では〆ない。酢橘をしぼる。
六、金目鯛(千葉県勝浦)ひと晩昆布〆に。
七、サクラマス 生姜をのせる。
八、ヅケ(三宅島産168キロ)サクのままさっと茹で、あつあつのままヅケ汁につける。寛八よりも醤油が染みこむ量を少なくした。

九、鰯(大阪湾岸和田)たて塩で〆る。握ったあとに生姜をのせる。それをさらに海苔に巻いて手渡しで。
十、玉子焼 倉がけ。砂糖は和三盆を使用。

「捨てシャリをするな。親指をきかせろ」と、寛八の親方から口酸っぱく言われた。
(おかわりの一貫=玉子焼)